「いい広告ありませんか?」これは私たちに寄せられる最も多いご相談です。多くの広告代理店はこういう相談を受けると、喜んですぐにメディアガイドを開け広告媒体をあっさりと列挙します。しかし、それは大きな間違いです。なぜなら業種・事業形態が違えば、当然潜在顧客も異なるわけで、提案する側がそれらを正確に把握していなければ適切なターゲティングによる媒体選定が出来ないからです。
クライアントの潜在顧客を的確に見抜くためには、クライアントが展開しているビジネスの特性を深く理解する必要があります。そのために私たちはあらゆる業界および業務に精通しているプロのマーケッターでなければなりません。広告についての知見を有しているだけの営業マンではあまりに役不足といえるでしょう。
ですから、とりあえずいい広告媒体だけを紹介して欲しいというご依頼に関してはあえてお断りすることもあります。なぜなら私たちは広告主の売り上げに対して責任を負う立場と考えていますので、多くの広告代理店が行っているような広告主と媒体とを取り次ぐだけの業務では、その責任が果たせなくなってしまうからです。「いい広告ありませんか?」の相談に即答できない理由は、まさにここにあるのです。
ただし、どれだけ細かなターゲティングを行っても、クリエイティブによって成果は大きく変わってきます。交通量の多い道路沿いの好立地に看板を立てたところで、その看板に誰も目を向けることがない。もしくは目立ちはするが、それをきっかけに集客に繋がらないようでは意味がないでしょう。
広告自体を見てもらうことが目的ではないのですから、まずは自社サイトにトラフィックを流すことを考えなければいけません。事実、同じ媒体であってもクリエイティブによってはクリック数に10倍以上の差が出ることがあります。本来1000クリックが望める媒体で、100クリックしか出ないということは、広告代金の9割を捨てたのと同じこと。
弊社では長年の効果検証の繰り返しによって培った広告プロモーションのノウハウを最大限に駆使し、クリエイティブの企画から制作までをご提供いたします。広告を出してもなかなか成果があがらない・・・もし、このようなお悩みがあるのなら、それはランディングページに致命的な問題があるからです。ランディングページとは広告からのリンク先となるウェブページのことで見る人にとっては、広告をクリックして最初に表示されるページをいいます。そして、このランディングページを工夫し、CVR(成約率)を高めることをLPO(ランディングページ最適化)といいます。
広告予算さえ増やせばある程度簡単にトラフィックは集まりますが、CVRが低ければ、その分取りこぼしが多くなり非効率といえます。どれだけ広告費をかけたとしても、LPO対策を怠ってしまえばよい反応は得られません。店内に山ほどお客さんが溢れているのに、商品説明もまともにできない口下手な営業マンしかいない状況を想像してみて下さい。
つまり、考えるべきは、いかにCVRを高めるか、ランディングページを一流の営業マンにするかでしょう。広告選定ばかりに目がいっていると、こうしたことを軽視してしまいがちですが、実はLPOこそがビジネスの基盤を作り出すと言えるのです。そう断言できる根拠は、LPO対策を講じることで最低限の労力で売り上げを倍増させることができるからです。
例えば、ランディングページへのアクセスが月間1万、初回お試し商品が単価2000円、CVRが1%だとすると売上は20万円となります。売り上げを倍の40万円にすることを目標に掲げると大変そうに感じますが、実はランディングページのCVRをたった1%あげるだけでそれが達成できるのです。同じアクセス、広告費に対して成果が倍になるわけですから、やはりどれほどLPOが重要であるかはご理解頂けるでしょう。しかも私たちの経験上、CVRが10%以上改善されたという事例が少なくありません。
またLPO対策がしっかりなされていれば、他社が費用対効果が合わないと敬遠しそうな媒体にでさえ強気で出稿することもできます。トラフィック自体は少なくてもCVRが高い分、十分カバーできるのです。ただし、一定水準以上のCVRに到達させるためには、データ検証、仮説、改善を日々繰り返す必要があり、これらを手探りの状態で一から始めるとなると、想像以上に時間もコストも要することになります。弊社では業種を問わず多数のLPO対策を手掛けてきましたので、LPOに関する詳細な成果データが蓄積されています。それらデータベースを用いて、広告効果を最大限引き出すためのLPOをご提案させていただき、最短で高CVRを実現させます。事業規模の大小に関わらず、広告を出稿する目的はたった一つに集約されます。それは売り上げをあげることに他なりません。イメージ広告と呼ばれる、企業や商品、ブランドなどの好ましいイメージの形成を目的とした広告もありますが、これらに関しても潜在顧客に好印象を与えることで、将来的な売り上げ増を意識しているのであって、最終的な目的は同じところに行きつきます。
つまり、広告成果を最大限に引き出すとは、いかにその広告から売り上げをあげるかということ。そのためには顧客との関係を一度限りの取引で終了させるのではなく、継続したセールスプロモーションを行い、双方にとって利益となる関係性を維持することで収益性を高めていかなければなりません。
新規顧客を増やすばかりでなく、このように既存顧客からの収益率を極大化しようという顧客価値を創造する戦略のことをCRMといいます。このCRMを推進していくには、LTV(顧客生涯価値)を強く意識し、顧客ロイヤリティを高める努力が求められます。ちなみにLTVとは、初めて顧客と取引してから、その顧客が他店や他ブランドにスイッチするまでの期間(顧客ライフサイクル)にもたらしてくれる生涯的な価値(利益)のことです。
例えば顧客との取引が初回のみで終わる場合と比較し、毎月定期的に取引することができれば単純計算で年間売り上げが12倍にもなります。これが継続した取引でないにしろ、バックエンドの企画次第では、売り上げを飛躍的に伸ばせる可能性を秘めているということです。
このように顧客との関係が続いている限り、最初にかけた広告は継続して貢献し続けることになりますから、広告成果を最大限に引き出すためには、やはり長期的にビジネスを展開していかなければなりません。そのためには、多角的な視点からのリサーチをもとに顧客の深層心理を理解したうえで、セールスプロセスをより高度なマーケティングへと昇華させる必要があります。
広告の目的が売り上げである以上、私たちに求められているものは単なる媒体の広告スペースを売るだけのものではなく、広告主の売り上げに貢献する実戦経験豊富な経営コンサルタントとしてのサポート&ナビゲートです。広告プロモーションの運用に留まらず、総合的なマーケティングプランをご提示いたします。